聖盤遊戯
4話 躍動
『能力者』…?
何だよ、それ。
僕がその力を持ってるって。
「今の説明じゃわからないでしょうね」
当たり前だ。
転校してきた学校で意味のわからない規則に従わせられて。
そして、命まで失いそうになって。
「…わからないので詳しく説明してもらえませんか」
「もちろん、最初からそのつもりだったの」
未来は落ち着き払ってそう答えた。
どうして、こんなにもこの人は冷静でいられるんだ。
「さっきの私からの手紙。 あれは試験だったの」
「試験って、じゃ紅夜が言ってた…?」
「紅夜さんから試験について聞いてたのね」
ってことはあいつも能力者の一人、だったのか。
隠すことの出来ない大きな驚き。
いきなりのことが多すぎて、いつもの様に振舞えない自分がいた。