聖盤遊戯
5話 変化
「…う…」
「お早う。 天樹」
「あぁ…ん? 何で翠川が保健室にいるんだ?」
「俺も一応特進科だから」
あぁ…そうか俺は今日から『特進科』の生徒になるんだったな。
今の翠川の言葉で眠気が覚めて意識を現実に引き戻された。
しかもこいつも特進科だったって訳。
「で、俺はこれからどうすればいいんだ?」
「すぐに荷物を持って特進科の校舎に行く…俺が連れて行くから」
「わかった。 じゃ寮もあっちに別にあるんだな」
小さくうなずく翠川。
『特進科』は『普通科』とは全く別の暮らしをするんだもんな。
寮も別になるのは当たり前って話か。
「じゃ早く部屋に戻って荷物まとめないとな」
「荷物はもう俺が運んておいたから、心配するな」
「…サンキュ」
移りゆく日々と変わりゆく日常。
色々心配なことはあるけど、今は授業についていけるかが一番心配だった。