ただ、好き




「おばさん、おじさん。
今日はお世話になりました、ごちそうさまでした」

「いいのよ歩深ちゃん」

「また来なさい」


私が頭をペコリと下げると微笑んでおばさんとおじさんは手を振ってくれた

本当に良い人達、彩雫が羨ましいくらい


「それじゃあ彩雫もばいばい」

「うん、学校ちゃんとおいでよね!」

「分かってるよー」

「では、おじゃましました」

「じゃんねーっ!!」

「ばいばーいっ」


玄関まで送ってくれた彩雫に手を振って私は家まで歩く
そこまで遠い距離でもないしね

本当は夕方頃に帰ろうと思ったんだけどね、
…恭に会いたいから
なんとなくホームシック?
なんてね
まだお昼だし恭はビックリするかなー?

私、恭が好きだな…本当に好き
恭は私の事どの位好きなんだろう…
早く会いたい

そう思う私は徐々に足を速めていた



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