ただ、好き
「はぁ…」
あからさまな溜息を吐く恭に私は目いっぱいの涙を浮かべてソファーに置いてあるクッションを恭に投げつけた
「何するんだ!!」
「恭なんて知らないっ!!
やっぱり恭は別に私の事好きじゃないんじゃない…もう嫌だよ
私はこんなに好きなのに……ばかぁ」
涙で視界がぼやけて今日がどんな表情をしているのか分からない
けれど私は急いで玄関に向かって家を出るとすぐにエレベーターに乗り込んだ
途中、恭の字声が聞こえたけれど
私には振り返る勇気がないよ
こんなに好きだから不安になるの?
不安がいっぱいありすぎて私不満だらけ
歳の差だってあるんだよ?
子供に見られたくないのに我儘になっちゃうよ…
乾かない涙はなんど拭っても零れて私は必死に自分のアパートまで走った
本当は後ろから追いかけて来てくれると思ったんだけど
恭は追いかけては来なかった
私はその分また辛くなってアパートにつくと電気を付けずにベットへ潜りこんだ