=キング of ビースト=
私たちは学校を出て、たわいもない話をしながら歩いていたが、5分後。
なんか跡つけられて居るような気がする。
「ねぇ亮。」
「跡つけられてる。」
やっぱり。どうしよう。
「ちっ。囲まれる。」
えっ?どうしよう。怖い怖い怖い。
逃げようにもまっすぐな一本道。逃げれる訳がない。
亮が目を凝らしながら正面を見つめたまま静かに言う。
「いいか。囲まれてから、俺が雑魚を相手にする。俺が合図したら走って逃げろ。」
「無理だよ。亮一人にするとか。」
すると亮はチラッと私を見て、
「お前がいた方がやりずらい。」
「…わかった。」
そう言われたらどうしようもない。でも亮は私が亮を置いていったからって後々私が自分を責めないようにあんな事言ったのだろう。
優しい人。