=キング of ビースト=



「まっいいや♪あんたは総長に渡すから。そしたらこんなもんじゃすまないからね。」


そして男は私の髪に手を触れた。

「やっだっ!!!」


『パンッ!!!!』


とっさにしたことだった。夜琉が触ってくれた髪をコイツに触らせたくなかった。


「てっめぇ!!!!!」


男は一瞬ビックリしたが、すぐにハッとなって怒鳴り声を上げる。




ほんとに一瞬だった。


男が手を振り上げた次の瞬間には私の頬に鋭い痛みがはしった。


その勢いで、私は数歩よろける。



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