=キング of ビースト=



「悪いな雅‐ミヤビ‐。」


「いや、かまわねぇよ。おっ!!それが噂の那龍のひーーー。」


「雅、ここに転がってる奴も車に乗っけろ。」


広斗は由莉の顔を見て、押し黙った雅を見て声をかけた。


運転席から無言で降りてくる雅は小さく呟いた。


「ひでぇ…。」



男の近くに行き立ちどまって鋭い視線を男に向ける雅を見て、

「止めとけ。俺が2発、志織が1発やった。」


「チッ!!」



男を抱えて車に投げ入れる雅は、広斗と志織の悪友でちょうど由莉が電話をしてきた時に店で晩ご飯を食べていたのだ。


トランクに男を投げ、バンッと音をたて閉めると運転席に乗り込んだ。


先に乗り込んだ広斗と志織、由莉を見てから


「病院から行くか?」


「いや、倉庫行け。」



< 162 / 394 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop