=キング of ビースト=
もちろん璃玖達も由莉のことが心配だったが、那龍の傘下をすべて動かす訳にはいかないのだ。
歴代の中でも傘下全てを動かしたことは未だかつて一度もない。
那龍自体は基本動いてはならない。
なにかあると、傘下が全て片付けるのだ。だからと言って那龍が弱い訳でもない。
むしろ最強だ。那龍の一番下の下っ端でもそこら辺にいる弱い族の幹部辺りを倒すことができるだろう。
なのに亮は意図も簡単にその下っ端たちを片付けていた。
亮も相当強いのだ。
さらに亮は必死に懇願してくる。
「那龍に助けを求めるのは間違っているとわかってるっ!!だけど由莉は今追われてるんだっ!!」
「璃玖、傘下に連絡だ。」
「っでも!!」
「俺の言うことは絶対だ。忘れたのか?」
「…分かった。」