=キング of ビースト=
「ーー璃玖、その必要はねぇ。」
那龍の倉庫が一気に静まりかえる。
「えっ!?雅さん?」
「幹部らは2階にあがれ。」
「えっ!?どうしてここに?」
下っ端たちがざわめきだす。
「上に上がれって言ってんだよ!!下っ端は黙れや!!」
「何でッスか?」
誰もが押し黙る中、ただ一人だけは何一つ動じることなく、淡々と聞く。
「夜琉か。那妃連れてきた上に上がれ。」
「…由莉どこっスか?」
「とりあえず上がれ。」
今度こそ有無を言わせない口調に、夜琉は口を開くことなく2階に上がった。