=キング of ビースト=
「じゃあ何?」
「もう見たくねぇ。」
「何を?」
「お前が傷つくとこ。」
「…。」
「情けねぇ。由莉を守れなかった。」
「…っ!!!それは私の不注意だったから。」
「関係ねぇよ。巻き込んだのは俺だ。」
夜琉の手は震えていて、それは怒りからきているものだとわかる。
「一緒に来い。」
真っ直ぐ私を見て言う。
「どこに?」
「由莉がどうしても乱闘に連れて行けって言うんだったら連れてく。」