=キング of ビースト=



すると不思議と気が落ち着いてきた。


発作がでなくて良かった。夜琉に心配をかけたくないし。


ゆっくりと目を開けて夜琉を見上げると目が合い、綺麗な顔を私に近づけてきてゆっくりと目を閉じようとした夜琉。それを見て私も目を閉じた。


唇に柔らかい感触が一瞬するとすぐに離れていき、目を開けると至近距離で視線が絡み合う。


私がまた目を閉じると夜琉はフッと笑い私の後頭部と背中に手をまわし体を支えながら勢いよく唇を重ねてきた。


今までとは何かが違うキスで息ができなくて息をしようと薄く唇を開けると夜琉の舌が入ってくる。


「…っん…。」


私の声が漏れる。ときどき『くちゅ』と言う音に羞恥心が高まる。


息ができなくて、夜琉の襟元をきつく握ろうとしたら突然夜琉が離れ、


「ちっ!!!」


と舌打ちをする。



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