=キング of ビースト=



夜琉が返事をすると、侑と颯は足を返して下に降りて行った。

すると紅雨がすぐにしゃべりだした。


「ゆうゆうみんなに好かれてるね♪」


「そう?」


「歴代の中でも最高だよ!!」


「…。」


「でもゆうゆうが好かれるのは当然だよっ!!」


「どこが?私は酷い人間よ。」

冷めた目を紅雨に向ける、すると紅雨は言った。


「ゆうゆうの過去は知らない。けど俺が言ってるのは今のゆうゆう。昔のゆうゆうじゃない。」


「…。」


「昔のゆうゆうは知らない。会ったこともないし。昔は酷い人間だったのかもしれない。でも、今は良い人だから。」


「…。」


「後ろばっか見ないで、前むきなよ。過ぎた時間は戻せない。」


紅雨のクセに鋭い。


紅雨は「帰る。」と言って部屋を出て行った。



< 259 / 394 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop