=キング of ビースト=
「由莉さん!!!」
「だめです!!今夜琉さんのところ行くとケガしますっ!!」
車から降りてきたらしい由莉は夜琉をまっすぐに見つめ歩いて行く。
「どきなさい。」
下っ端達が道をふさぐが、由莉は拒否する事を許さない口調で言う。
だが下っ端達も一歩も引かない。
「どきなさい!!これは那妃の命令よっ!!!」
由莉にとって那妃の名を使うことは下っ端達のことを見下した事になる。自分は偉いと言っているようで嫌いなのだ。
那妃の名を使うと下っ端達は言うことを聞かなければならないとわかってて言ったのだ。
悔しそうに下っ端達が道を開けると騒ぎを聞いていた璃玖が困ったように立っていた。