=キング of ビースト=



「私は夜琉がスキ。だから怪我も喧嘩もしてほしくない。」


由莉さんは目を瞑った。


「なのに…その原因を作ったのは私。」


「…。」


「私が星龍に捕まらなければ、こんな事にはならなかった。」

瞑った目を開け、車の窓の外を見る。


そこには血に濡れた一面が広がっていた。


その時夜琉さんが星龍の総長を一発で仕留めた。


そこまでは良かった。だが、次の瞬間夜琉さんは、もう動く事のできない星龍の総長を蹴り続けた。


俺の視界の片隅で由莉さんが目を見開くのが分かった。


那龍の人間が夜琉さんを止めに入るけど、蹴り飛ばされる。



< 359 / 394 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop