=キング of ビースト=



「芯さんー…ドア開けてもらっていいですか?」


「だめです。」


「開けて下さい。」


「ああなった、夜琉さんは止まりません。」


「止まらない?止まらせるのよ。」


「由莉さんに万が一の事があっては夜琉さんが生きていけなくなります。」


「それは私も一緒!!私は夜琉のそばにいたい!!」


「ですが…。」


「芯さん、俺からもお願いします。」


「…。」


「由莉さんの想い見届けましょう。」


『ガチャン』


ロックが外れる音がして、由莉さんは


「ありがとう。」


と言って車を降りた。俺も由莉さんの後ろをついて回った。



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