=キング of ビースト=
私はそのまま呆れて、カバンを持ち、
「先生、これじゃあ授業にならないので先に帰ります。」
と言い教室を後にした。
そのまま靴箱に向かい、靴をはき、校門に向かう。
校庭を横切っているとき、校門になんかかりしゃべっている2人の男を見つけ、クルッと回れ右をした。
最悪。あれ絶対、紅雨って人と璃玖って人だ。
良かった。あっちは私に気づいてなかったし。
…裏門から帰ろ。
と思い来た道を戻り始めた。
「ねぇ。ちょっと!!」
と言われたような気がしたけど、気にせず歩き続けた。
すると裏門まで後少しと言うところで肩をつかまれる。
はぁ。
とため息をつき、振り返ると、さっき校門になんかかっていた2人のうちの1人が、肩をつかんでいた。
美形だわ。
そこらへんのモデルよりかっこいい。
焦げ茶色の髪の左耳辺りを編みこみにし、後ろに軽く流してある。
でも私は
「何ですか?」
と鋭く返す。
男はびっくりした様子で
「これ、君のじゃない?」
と、ハンカチを見せてきた。