=キング of ビースト=
すると突然腕を引っ張られる。何が起こったかわからなかった。すると夜琉が私の腕を引き、階段を下りる。
1階に着くと、下っ端たちが驚いたようにこっちを見て慌てて頭を下げる。
すると夜琉が低めの声で
「これから出入りするようになる女‐金堂由莉‐だ。このことは他言無用。他のヤツらには言うんじゃねぇ。」
それほど大きな声ではなかったがよく通っていた。
けど、意味がわからない!!
「あんたふざけないでよ!誰もここに出入りするって言ってない!!!」
と言った私を見て、下っ端たちは息をのむ。
「あ?俺はあんたじゃねぇ。夜琉だ。」
そこかよ!
私は下っ端たちに向かって、
「はぁ。安心しな?私は二度ここに来ないよ。それより、あんたたちの総長一度病院連れてった方がいいんじゃない?」
と優しい声色で微笑んだ。