=キング of ビースト=
私はひとり教室をでて靴箱に行き、裏門に向かって歩き出した。
すると裏門の壁には紅雨がなんかかっており、私に気づくと電話をかけた。
…おそらく校門の前にいる夜琉にだと思う。
私が紅雨の前までくると、
「何?鬼ごっこしたかったの?」
「はっ?」
「だって裏門からでて来たから、逃げようとしたんでしょ?俺は、鬼ごっこしたいから逃げてもいいと思うけど。」
「はぁ。私は鬼ごっこなんてしたくないから。しかも逃げるつもりもないし。」
「あっそうなの?つまんない。」
「堂々と夜琉の所に行ったら、メスブタの餌食になるから裏門から校門に回ろうとしたの。」