君の左手
―キキッ―
葵の錆びた自転車が悲鳴を上げて止まった
気が付くと葵の家に着いていて、中からおばちゃんが顔を覗かせている
おばちゃんの隣には小学校6年生になる弟の剛が寄り添う様に立っていた
葵の家は暖かい匂いがする
普通だよって言うけど普通を無くした今、羨ましくて仕方なかった
「アユミ!寒そうな恰好して!!
早く入りな!!」
おばちゃんが手を引いてくれて家の中に入った
小学校の頃からの付き合いだから葵のお母さんもアユミのお母さんも
お互いの子供を我が子の様に接してくれる
お母さんが家から居なくなったアユミにとっては
おばちゃんの優しさが暖かくて……痛い
『…お邪魔します……』
リビングに通されるとシチューの匂いがした
おばちゃんのクリームシチューは絶品でアユミの大好物3位以内に入ってしまう
葵の錆びた自転車が悲鳴を上げて止まった
気が付くと葵の家に着いていて、中からおばちゃんが顔を覗かせている
おばちゃんの隣には小学校6年生になる弟の剛が寄り添う様に立っていた
葵の家は暖かい匂いがする
普通だよって言うけど普通を無くした今、羨ましくて仕方なかった
「アユミ!寒そうな恰好して!!
早く入りな!!」
おばちゃんが手を引いてくれて家の中に入った
小学校の頃からの付き合いだから葵のお母さんもアユミのお母さんも
お互いの子供を我が子の様に接してくれる
お母さんが家から居なくなったアユミにとっては
おばちゃんの優しさが暖かくて……痛い
『…お邪魔します……』
リビングに通されるとシチューの匂いがした
おばちゃんのクリームシチューは絶品でアユミの大好物3位以内に入ってしまう