僕等がみた空の色
序奏
自分の名前が嫌いだった。
自分の存在さえも、嫌いだった。
あたしがただただ救いを求めるなか、応えてくれたのは、ただ一人だけで。
君はあたしを丸ごと包み込んでくれた。
あたしの名前に、意義を与えてくれた。
でも、君との思い出は、いつも優しさと温かさに溢れていて、いつもほんの少しの憎しみが滲み出る。
ねぇ、あたしはいまだに、あのときの選択が間違っていたのかもしれないと思ってしまうの。
きっと、永遠に、答えは出なくて。
君も分からないって言うと思う。
―――今はただ、ひたすら君に会いたい。