僕等がみた空の色
第1楽章 空は見えず。
―――8年前、高校一年生の冬。
爽やかとは言い難い寝起き。
布団にくるまりながら、カーテンの隙間から今日の天気をうかがう。
空は夜みたいに暗い。
ケータイで確認した天気予報も曇りだ。
しかも、のち、雪。
…最悪。
冬なんて季節、冬眠して寝過ごしちゃいたいくらい嫌いだ。
眉間に深くしわをよせる。
もう一度ベッドに倒れ込みながらため息をついて、眉間を人差し指でぐりぐりする。
最近、よく顔をしかめるようになったのは自覚している。
女子高生が眉間にしわの型なんかつけていられない。