僕等がみた空の色
時間がなくてバタバタしているあたしに、ママが声をかける。
「朝ごはんは食べる?」
「時間無いから持ってく!」
ママは手際よく、用意していたトーストに目玉焼きとベーコンをはさんでラップでくるんでくれる。
朝ごはんは毎日食べる主義のくせに基本的に時間に余裕をもたないあたしは、たまにこうして学校へ持って行く。
テーブルに置いてある牛乳だけを冷たさに我慢しながら一気飲みする間に、ママがかばんに朝食をいれてくれる。
一人暮らししたら、あたしは生きていけるのかな、と考えながら玄関で靴下をはいてコートとマフラーを巻く。
「行ってきまーす」
奥のリビングから行ってらっしゃい、と聞こえるのを確認して家をでる。