僕等がみた空の色
「……あっけ、なかった。」
即死。
誰かが言った。
死?
誰が!?
「手を見たら、真っ赤なの…アオの、血で。周りは白いのに、真っ赤で。」
むちゃくちゃに喋るあたしを、赤ん坊をあやすように藍が背中を優しくたたく。
「狂ったように泣き叫んだ。まだ信じられなくて、頭では理解できてないのに。」
本当はどこかで分かってた。
感じてた、本能で。
アオは死んだ。
「あたしのせいで。」
声が自然と低くなる。
手も震えているのに、この瞬間に体のどこかがスッと冷えた。