僕等がみた空の色
「…あたしも、夏の…7月のアオの誕生日に、アオのために作るよって……、約束、したの。」
叶うことはなかった。
永遠に。
「六花……蒼は、そんなやつだった?」
言葉の意味を掴みあぐねて、黙ったまま次の言葉を待つ。
藍が今日、初めて知ったはずの、アオの名前を呼び捨てにすることになんら違和感を抱かずに。
「六花の知っている蒼は、自分の運命を大事な人のせいにするような、そんなやつだった?」
答えられない。
だって、そんな人じゃないから。
優しくて、自分より人のことで。
だからあたしは、彼のことが本当に、好きだった。
「でも……!だからって、許されない!あたしのせいで、アオは死んだの!」
変えられない事実。
足枷は重く長く、それが罪の重さ。
「全部、悪い偶然だよ。」
そう思えたらどんなによかったか。
「……そんな、簡単なことじゃない。」
「難しく考えるから疲れるんだ。六花、蒼は、喜ぶのか?六花が苦しんでる姿見て。」
蒼のせいで、六花が苦しんで。
その言葉が重くのしかかった。