僕等がみた空の色
「ごめんね…。もう大丈夫、あたしはちゃんと前に進んでる。」
ごめんなさい。
もう一度呟いて頭を下げた。
この人たちに、これからのあたしの時間すべてつかって恩返しをしたい。
そして願わくば、許してほしい。
自分を守るために二人に当たったこと。
犠牲をはらってあたしを守ろうとしてくれたこと。
決して幸せと呼べる日々ではなかったから。
「も、いい…。六花、顔を上げて。もう、いいの。」
ママの涙ぐんだ声を聞いて顔を上げる。
そこには満足そうに微笑むパパとママがいた。