僕等がみた空の色




「ここからまた、三人でがんばろ…。」



やっと、目の前が拓けた気がした。



荒い呼吸を繰り返し、やり場のない思いを歯を食いしばって耐えた日々。


その中の愛情に甘えて縋った自分と決別するために、背筋を伸ばして前を見る。



大切な両親。

当たり前に溺れて、有り難みに気付かないうちに失いたくないから。



「あたしもやりたいことを頑張る。」



みんなでがんばろう?


あの日のことは、きっとこのときのためだって。

気付かせてくれたんだって。



あたしはもっと強くならなくちゃ。






< 186 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop