僕等がみた空の色
「六花ちゃん!」
学校へ行くと早々、汐に迫られた。
「どうしたの、汐。」
その気迫にたじたじになりながら状況を整理する。
「どーしたもこーしたも、昨日、あの結城くんと何してたの!?しかもあの東のと………っっ!!」
ぎょっとして汐の口をふさいだ。
昨日のこと、こんな大声で言われたらいらない噂たてられちゃう!
「汐、こっち!!」
冷や汗をかきながら汐を人気のない階段へ連れていく。
口はふさいだまま、汐はもごもご言っている。
「とりあえず落ち着いて?絶対叫ばないでよ?分かった?」
この台詞を三回くらい繰り返して、汐が頷くまで手を離さなかった。
あたしが手を離すと、汐は大きな深呼吸ひとつして、またあたしに尋ねた。
「昨日の、どーいうこと!?」
小声なのにその迫力は消えない。
どーもこーもないのに……。