僕等がみた空の色
結局、結城は学校に来なかった。
帰り道、汐と別れてからため息をつく。
拍子抜けしてしまい、いろんなことがどうでもよくなってしまった。
ほんとは全然よくないけど……。
「……ずっと待ってるって、言ったのに。」
―――……『弾けなくてもいいから!』
昨日から何度も無意識に頭の中を駆け巡るあいつの言葉をわざと反芻する。
期待はしなかった。
だって、何よりも脆いことはあたしが一番よく分かってる。
でも、頭から離れなくて。
眉間にシワを寄せたまま家のドアを開けて、奥のリビングにいるはずの母に向かってただいまと声をかける。
そちらには行かず、階段を上って自分の部屋へ行く。