僕等がみた空の色





結城は月ではなく太陽だと思う。


誰かの力を借りなくても輝くことができるから。


そこで、ふと分かった。




信じてたんだ。


結城を、


あの言葉を、




あの頃のあたしを。




傷つくだけって分かってる。


でもあまりにも純粋で必死だから、

昔のあたしを見ているようで。


輝きが欲しくて。

優しい光をくれる彼は、やっぱり月なのかな、なんて思った。



あたしは名前もないちっぽけな星だけど。




どうせ傷つくなら、


砕けるまで当たってみよう。



ベッドから降りて駆け出した。







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