冷たい男
今、現在
あれから半年がたった。
連絡は一度とったきりだ。アイツからのメールは当たり障りのないものだった。今までのただ冷たい文章とは違う。
しかし、それが小さな罪悪感のようなものからだと私はわかっている。だからこそ連絡をとるのはやめた。
ちなみに私はあれが引き金となったのか。
恋というものから逃げるようになった。
苦しい思いをするとわかっているのならそうならないように最初からすればいい。
少しでも下心がありそうな男性からの誘いは断る。
恋なんて私にはいらない。
そう思っている。
そんなある日、夢を見た。
アイツの夢だった。
夢の中のアイツは優しくて優しくて。
ありえないほど優しかった。そして私を好きだといった。
夢の中の私はその告白を受け入れた。
幸せそうだった。とても、
目が覚めて呆然とした。
なんであんな夢を見たのか。