冷たい男
泊まり最終日
タイマーをかけて眠った。
電車までギリギリの時間。
眠たくてしかたがなかったから。
二人してまたあのベッドで眠った。あの…私が汚してしまったベッド。
音楽がなった。
私の携帯だ。
帰る時間を知らせている。タイムリミットだ。
私は立ち上がって携帯をとろうとした。
掴まれた腕。
反応するよりも早く私はアイツにひっぱられ抱きしめられていた。
起きているのかいないのか。
目を閉じているけれど抱きしめる腕は強い。
抵抗することもできず、私はそのぬくもりに再び目を閉じた。
起きたのは乗る予定だった電車がとっくの昔に行ってしまったころ。
ため息をついたら感じた視線。
横を見ればじっと私を見ていた。