Dear you
「私よ。」
「え?」
「ハナの上履き隠したのも、物隠したり壊したりしたのも。全部私よ。」
「カナ?」
「ついでにハナの彼氏の過去の噂をばら撒いたのも私。エリたちにハナのこと無視するように言ってたのも私。」
「嘘。どうして?」
「どうして?知りたい?」
「だって、カナのこと信じてた。味方だと思ってた。」
「ムカつくのよ。」
「私、何か悪いことしたかな?そしたら謝るよ?」
「好きでもないくせに、簡単に手に入れた。」
「え?」
「ハナは好きでもない癖に、簡単にユウを手に入れた!私は振り向いてすらもらえなかった・・・。」
「どうして、ユウのこと?」
「私、ユウくんのこと昔から好きだった。
太ってた頃からよ。
ずっと同じ学校だったの。
優しい男の子だった。
私がいじめられてる時、助けてくれたの。すっごく勇気をもらった。
いっつも笑顔で、いつの間にか惹かれてた。高校生になってから、痩せて、イケメンって呼ばれるようになった。
でもユウくんはユウくんだった。」
カナはいつの間にか目に涙をためながら話していた。