天使と吸血鬼
家の中に入った男性は、
スーツ姿から想像できない
姿に変わっていた。

「ビックリしたか?
初めて見て驚いたか?」

「ええ。」

そう人間の姿をしていた
人物は悪魔だった。

「お前がエリカか。
可愛い顔をしている。」

いきなり私の顎を持って、
キスをしてきた。
先生とは違う冷たく、
気持ち悪いキスだった。

「お前を気に入った。」

「気に入るも何も、
私の腕には十字架があります。」

「知っている。」

「じゃあ何故?」

私は悪魔に言った。
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