天使と吸血鬼
私は目が覚めると、
悪魔は椅子に座って、
私を見つめてきた。

「お前感じないのか?」

「いいえ。」

「声も出さずに、
よく絶えたものだな。」

にやりと笑う悪魔の顔に、
私は自分の体を見た。
私の体には紫色の印が、
至る所についていた。

「吸血鬼であるお前の体は、
もう私のものだと、
印を付けさせて貰った。

そして私の魔力もビックリ
するぐらいに戻っている。」

私は起き上がっても、
体が動けない状態にあった。

「今俺の魔力の威力を
見せ付けているんだ。」

「何故?私の体を?」

私は悪魔を睨みつけ、
体を動かしたくても動けない。
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