天使と吸血鬼
「ああ!!」

先生の悲痛な叫びが、
私の心の中を締め付ける。

「止めて!!!」

すると悪魔は呪文を止めて、
先生は静かになった。

「どうした?」

「先生に呪文を唱えるのは、
止めて欲しい。
後で私が血を吸うのだから。」

「そうだったな。
お前が死んでしまうと、
俺まで死んでしまうからな。」

悪魔が笑みをこぼして、
私達は天上界に向かった。
< 129 / 159 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop