【番外編】あなたの隣で

「彩とは高校時代に知り合いました。
入学式のときに彩の姿を見つけました。最初は俺の一方的な片思いで、なかなか話す機会もなく、時間だけが過ぎていく日々でした。」










智也が話し始めたのは、智也がその時に感じた、ｱﾀｼへの思い。










いままで語られることのなかったことに、思わず耳を傾ける。











「当時の同級生の支えもあって、俺たちは付き合うことができました。

でも、彩と付き合って3年がたった頃、会社の契約などによって、俺に婚約者が現れ、俺は何もできずに彩のそばを離れることしかできませんでした。」








会場にいた花ノ宮さんがめに止まった。


彼女は険しい顔をしながら、智也をみていた。