【番外編】あなたの隣で
「別に俺は気にしないよ。
てか、気にしたことないしね。」
「智也……」
24歳の誕生日に俺たちは結婚式をあげる予定だ。
誕生日が同じということもあって、結婚式は盛大にあげたかった。
彩の左薬指にひかる指輪。
婚約は発表したけれど、まだ彩の顔を知る人は少なかった。
ピンポーン
高らかに響くインターホンに彩が振り向く。
肩まで伸びた髪が揺れて、彩が玄関へ走っていくのを俺は見送った。
「あっ。秋人!!」