甘い声で、癒されて
「いい?昨日の体育の授業の後、私があんたに大間のこと好きなのか聴いたよね?」
「あ、はいはい。私、ヒステリックになってましたね」
「それだよ、それ。そのあんたの言葉が、大間に聞かれてたのよ」
「・・・っはあい!?」
また、大声を出してしまった。
ちらりと、優くんの席を見るが、本に夢中な様子。
「あー、やっちゃったわね・・・」
「それって・・・半分スズのせいじゃ・・・?」
「はあ?私は関係ないわよ。ちょっと考えてみろい?あんたが、もし素直に大間のことを『好き』と言っていたならば、」
「・・・ならば?」
ごくり、と唾を飲んだ。
「きっと、あんたたちは上手くいってたでしょうね」
「ほ、ホント!?」
また、大きな声を出してしまった。