ピアノ×歌
うろたえるお手伝い。
それは、そうだ。
父は君に私を24時間監視せよ、と命令しているのだからね。
君が新人である以上、父は今日の監視で君のレベルを決める。
前のヤツはうまかったよ。
私との駆け引きがね。
何も動じず、何も考えず。
しゃべる機械、ロボットのようだったよ。
それに比べ、君は少々人間味が強い。
だから、私は気が付いたんだ。
自分自身もロボットのようだと、ね。
「え、でも」
「いいんだ。私は自分の意思で出てきたのだしね。」
相変わらず心配そうに見える彼女が幼く見える。
私はにこりと笑った。
いつ以来だろう。
自然と笑ったのは。