Devil†Story
刹「なるほど、ね。そういう訳だったの」


刹那は椅子に寄りかかったまま言った。


ク「あぁ。しかし、どういうわけか奴等はここには来ないみたいだからな。まだ、そんな気にしなくても大丈夫だと思うぞ」


刹那から貰ったコートを着ながら答えた。


さっきのコートと少し違うデザインのコートだ。


どうやら最近怪我が多いのでいくつか予備に作っていた様だ。


刹「ところで…クロムとロスはここで良いの?」


刹那が唐突に変な事を聞いて来た。


ク「何がだ?」
ロ「何がー?」


刹「ここだと、いつでも殺し出来ないでしょ?だったらそっちに行った方が良いんじゃないかなーって思って」


刹那が試すかの様な口振りで話した。


するとロスが口を開いた。

ロ「んー…。まぁ、確かにそうかもしれないけど…。あの時“居場所を与えてあげるから”って言ったのは刹那だろー?今更じゃん?それに…俺等は“じゆーじん”だから、また面倒な規律とか言われんの面倒だし。出て行きたくなったら出て行くよ」


そう言ってニッと笑うロス。


…能天気な奴。


刹「クロムは?」


ク「…俺はしゃくだがこいつの“下”に居るでね。こいつが行くと言ったら行く。ただそれだけだ。つーか、そんなくだらねぇ質問してんじゃねーよ、馬鹿刹那」


目を瞑りながら答えると刹那は微笑んで「そう」とだけ答えた。


ク「じゃあ、俺寝るから」

ロ「ゲッ。寝んのかよ」


ク「当たり前だろ。寝てねーんだから」


ロ「ウェー…マジかよ〜」

ク「暇なら刹那の手伝いでもしてろ。俺は戻る」


刹「ハイハイ。おやすみ、クロム」


そう言ってクロムが部屋を出ようとした時だった。


【次のニュースです。昨夜不明、都内の自然公園の散歩道で子どもの死体が発見されました】


付けていたテレビからニュースが流れた。
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