Devil†Story
私はヒカルの名前を呼んだ。



ア「ヒカル!ヒカル!しっかりしてヒカル!」



でも、ヒカルは目をピクリとも動かさない。





まだ体は温かいがもう死んでるんだろう。




私が悲しみにくれていると呑気な声が聞こえた。



ロ「あ〜あ、バカだなぁ。情なんかに流されなきゃもう少し生きられたのに…」



ロスが他人事のように呟いた。




ク「ったく…興醒めだ。馬鹿らしい」




クロムが歩き出した。




ロ「えっ、帰んの?」




ク「あぁ。依頼妨害だからな。そん時は依頼人を殺すのがルールだろ。そしたらこの仕事は終りだ。帰るぞ。眠ぃーんだよ俺は」



欠伸をしながら答えた。



ロ「あっ、そーだな。じゃっ、いっか」




人を殺しているのに何事もなかったかのように会話する2人。




カツン コツン…



2人が立ち去ろうとしたその背中に



ア「…ちょっと待ちなさいよ…」



私は話しかけた。
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