やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「フゥ~・・・・緊張した。」
サブや真木ヒナタの居るところまで戻る私。
「小夜、すげぇ~な!まるで、本当の商売人みたいだったぞ!」
サブが興奮して話しかけてきた。
「そ、そうですか?」
私は、少し頬を赤くして照れる。
真木ヒナタを見ると、私には目もくれず、ひたすらアイスを食べていた。
その時、ドアが急に開き、「入りますわよ!」という傲慢な声と共に、華木葵が現れた。
葵の側には、いつものように、ナイスバディの椿 麗子が控えている。
「呼んでませんけど?」
いきなりのことで、つい本音がでる私。
そんな私には、構わずに、中に入ってきて、問答無用でソファーに腰を下ろす葵。
「サブ、お茶をくださる?」
「はい、葵お嬢様。」
サブは、条件反射で葵の命令に従う。
「・・・・何の用なんですか?」
私は、冷たく葵に話しかけた。
真木ヒナタと同じようなトラブルメーカー気質の葵とは、今は関わりたくないというのが本音だった。