やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】


「フゥ~・・・・緊張した。」



サブや真木ヒナタの居るところまで戻る私。



「小夜、すげぇ~な!まるで、本当の商売人みたいだったぞ!」



サブが興奮して話しかけてきた。



「そ、そうですか?」



私は、少し頬を赤くして照れる。



真木ヒナタを見ると、私には目もくれず、ひたすらアイスを食べていた。



その時、ドアが急に開き、「入りますわよ!」という傲慢な声と共に、華木葵が現れた。



葵の側には、いつものように、ナイスバディの椿 麗子が控えている。



「呼んでませんけど?」



いきなりのことで、つい本音がでる私。



そんな私には、構わずに、中に入ってきて、問答無用でソファーに腰を下ろす葵。



「サブ、お茶をくださる?」



「はい、葵お嬢様。」



サブは、条件反射で葵の命令に従う。



「・・・・何の用なんですか?」



私は、冷たく葵に話しかけた。



真木ヒナタと同じようなトラブルメーカー気質の葵とは、今は関わりたくないというのが本音だった。

< 101 / 298 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop