やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「そ、そんなこと、この葵、まったく悔しくありません・・・わ!!」
強がる葵。
私と葵は、にらみ合った。
「葵様、もう用はないんですよね?お帰りになられても結構ですよ?」
私は、葵を睨みながら言った。
「それは、その・・・・」
私の言葉を聞いて、急に落ち着かなくなる葵。
葵は、椿 麗子に視線を送った。
その視線を受けて、椿 麗子は言った。
「実は、葵様、友達がいないんですよ。それで、是非、小夜様とお友達になっていただきたいということでして。」
笑顔の椿 麗子。
その横に座っている葵は、少し恥ずかしそうに顔を赤く染めていた。
「・・・・・冗談ですか?」
椿 麗子に尋ねる私。
「本気です。」
笑顔でうなずく椿 麗子。