やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「・・・・ダメですよ。それより、何があったんですか?」
「さあ?とりあえず、わかっていることは、誰かが、外からガラスに突っ込んできたという事だけかな。」
真木ヒナタは、視線を窓ガラスを割って入ってきて、うつぶせで倒れている男から目を離さない。
一同、倒れている男に注目している。
その時、私は、倒れている男の頭が、河童のようにはげていることに気づいた。
「真木さん・・・あのハゲって・・・・」
「・・・・小夜も気づいた?・・・何か見たことあるよな・・・・あのハゲ・・・・。」
真木ヒナタも私に同意する。
ゆっくりと倒れていた男が、体を起こす。
その男は、私達の想像通り、ポチだった。
ポチは、ガラスを割って飛び込んできたので、顔面血だらけ。
その顔面血だらけのまま、辺りを見回して状況がわからないのかキョロキョロしていた。
そこに割れた窓からさらに別の男が飛び込んできた。