やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】


ボコッ!



バシッ!



ガンッ!



早朝のアパートに響く殴り合いの音。



殴り合いが始まってから、5分ほどたったくらいで、私が、殴り合いが続く台所に顔をのぞけて言った。



「いい加減にしなさい!!」



私の声で、殴り合いをやめる、組長と真木ヒナタ。



組長と真木ヒナタは、私に注目した。



「もう、いつまで殴り合いしてるんですか!こんなことじゃ、いつまでも屋敷に入れてもらえませんよ!」



私は、組長と真木ヒナタに言い聞かせるように言った。



「・・・・そうだな。」



「・・・・わかったよ。」



組長と真木ヒナタが、つぶやく。



「た、助かった・・・・このまま、テーブルに押しつぶされて死ぬかと思ったよ・・・」



そこで、ようやく、テーブルの下から、サブが這いずりだしてきた。



「・・・・アッシも・・・・死ぬかと思いました・・・」



ポチが、髪から水を滴らせながら、トイレから出てきた。

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