やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「何だよ、ポチ?機嫌悪そうだな?何かあったのか?」
組長は、能天気にポチに尋ねる。
「何があったかじゃないでしょ?アッシの顔見てくださいよ!どうなってます?包帯グルグル巻きですよ?」
組長にくってかかるポチ。
「そんなの当たり前だろ?窓ガラスに顔から突っ込んでいったら、誰でもそうなるよ。」
組長は、笑いながら言った。
「ちが~~~う!!!!アッシが、顔から突っ込んだじゃなくて、組長が、アッシを窓ガラスに投げ飛ばしたんじゃないですか!!!」
ポチ、心からの怒りの叫び。
その内容に、私と真木ヒナタとサブが、組長に注目する。
「・・・・組長、本当ですか?」
「・・・・それは、さすがに無茶苦茶じゃないですか?」
「へぇ~、大和、いい飛び道具を思いついたな!」
私とサブと真木ヒナタが口々に言った。
「でしょ?窓ガラスに人を投げつけるなって、子供の頃、習いませんでしたか?」
ポチの怒りは収まらない。