やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「え~・・・それは、習ってないと思うけどな?・・・・サブ、お前、習ったか?」
組長は、サブを見る。
「いや、俺は、習わなかったですけど・・・・小夜は?」
サブが、私を見る。
「私ですか?・・・・・いえ、習った覚えはありませんけど・・・」
私は、真木ヒナタを見た。
「俺、ポチは、窓ガラスに投げ飛ばしていいって習った!」
断言する真木ヒナタ。
「嘘つかないでくださいよ、真木さん!!!何で、アッシ指定で習うんですか!!いくら真木さんといえど、怒りますよ!!!」
真木ヒナタを睨みつけるポチ。
「・・・あん?怒るとどうなるって言うんだよ、ポチ?」
ポチの言葉と睨みに真木ヒナタの表情が一変した。
「さ、小夜姉さんからも言ってやってくださいよ。」
真木ヒナタの表情が変わった瞬間、私の小さな背中に隠れるポチ。
(・・・・・相変わらず、最低・・・・・)
私は、ポチの行動を見て思った。