やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「・・・・あの~ポチさん?頭濡れてますけど?」
恐る恐る、ポチに尋ねる私。
「・・・・・・何ですか?頭が濡れているのが悪いんですか?」
怒った表情で私にジワジワと近づいてこようとするポチ。
私は、近づいてくるポチと同じだけ後ろに下がる。
「い、いえ、悪くはないですけど・・・寄らないでくださいね。」
ポチに出来るだけの笑顔で話しかける私。
「・・・・悪くないなら、何で逃げるんですか、小夜姉さん!」
私に飛び掛る用意をするポチ。
「やめてくださいよ!」
叫ぶ私。
その時、組長が、ポチの首根っこを掴むと、無理やり、ポチをお風呂場に投げ込んだ。