やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「もう、ポチさんも、真木さんも、そんなことどうでもいいでしょ?それよりも、これからどうするんですか?ただでさえ、1億円稼がないといけないのに、さらに1ヵ月いくら稼げるか勝負までって・・・・。もう・・・。」
私は、不機嫌そうにため息をついた。
「本当だよ?大和、お前どうするつもりだよ?」
真木ヒナタが、組長を責める。
「いや・・・俺も確かに悪かったとは思うけどさ・・・・男として、挑まれた勝負は、逃げることはできないから・・・。」
組長は、少しうつむきながら答えた。
「・・・・大和・・・そうだったのか・・・男なら当然だな・・・。悪かったよ。そうとも知らずに一方的に責めて・・・。」
そんな組長に優しく声をかける真木ヒナタ。
「いや、いいんだよ、ヒナタ。わかってくれれば。・・・俺、頑張るからさ!」
組長は、真木ヒナタを見つめた。
「大和!」
「ヒナタ!」
組長と真木ヒナタが、ガッチリと握手をする。
そして、その状態で組長と真木ヒナタは、私を見た。
「・・・・・・そのコントに私が乗るとでも思ってるんですか?」
私は、冷たい視線で組長と真木ヒナタを見た。