やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「・・・・まったく、ノリが悪いんだよな、小夜は・・・。」
「・・・本当だよ。」
真木ヒナタと組長が、私にギリギリ聞こえるような声でつぶやく。
「まったく、状況わかってるんですか!」
ついに怒りを爆発させる私。
真剣な表情で真木ヒナタと組長を見た。
「・・・・わかってるよ。・・・・ちょっと、ふざけちゃっただけだよ・・・。」
私の怒りに、組長が、素直に謝る。
「・・・・小夜・・・悪かったから、金くれ!」
真木ヒナタの言葉に固まる私。
「・・・・真木さん、謝ってるんですか?それとも、せびってるんですか?」
私は、呆れながら、聞き返す。
「何だよ、小夜は、アメとムチって言葉知らないのかよ?」
聞き返した私を馬鹿にした表情で見る真木ヒナタ。